創作 破滅の望(仮)

一次創作「破滅の望(仮称)」のまとめ。※グロ描写、多少の工口描写を含みます。

破滅の望 4話

「えっとー…Desire様は…なんて呼んで欲しい?」
外でずっとDesire様呼びでは都合が悪い時も出てくるだろう。なんて呼んだらいいのか、私からも聞いてみる事にした。
「俺?あー…伊吹とでも呼んでくれ。今の本名なんだよ、影山伊吹。呼び捨てでいーぞ!」
Desire様の新しい本名…それを…呼び捨て…タメ口で喋って…!?まるで同世代の友達のような感覚に、私は凄く驚いた。
「どーした?ほら、行くぞ。菜白ぉ?」
「んぇ?!ど…どこに…?」
彼は…伊吹は優しげな笑顔で私に手を差し伸べている。ほら、と言われてもどこかに行く約束をした記憶が無い。
「どこって…俺ん家以外にどこがあんだ?菜白は俺と一緒に生きてぇんじゃなかったのか?」
伊吹はなんと私を本当に家に連れて行ってくれると言うのだ。私は元々伊吹…もといDesire様の事が大好きだったが、伊吹にとって私は今日初めて会ったばかりの相手だ。
「えっ!?本当に…いいんですか…!?」
「良いに決まってんだろ!!こんなしょーもねぇ嘘つく理由なんて無ぇよ…」
そう言うと伊吹は私の手を大切そうに握り、繁華街の大通りへと歩き出した。